相変わらず、電車を利用していると、いろんな人に出くわす。
乗り換え時には普段でもごった返す上に、工事で狭くもなってるホームで、我先に私の前に割り込んできた拍子に靴のかかとを踏んづけられたネエちゃん、振り返って睨みつけてるんで、「人の前に無理矢理割り込みゃ踏まれて仕方あるめぇ」と言うと無言。
その後もブツブツ判別不能なことをつぶやきながら後ろをつけてきて、乗り換えホームで追い抜きざまに「ブゥタァ」と。
その不自然な母音の長さと抑揚、Tの過剰な帯気の具合から察するに、日本語話者ではなかった模様。
話にならないので捨て置き、電車に乗車。
しばらく書きものなどしてふと目を上げると、ちょっと向こうに、線の細〜い、顔色も悪い、ちびまる子ちゃんに出てくる、額に縦線縞が入った女の子みたいな感じの女性。カバンを見ると妊婦マーク。
呼んで席を譲ると、これまたか細い声でとても上品丁寧にお礼を言われた。つわりがひどい時期なのか、タオルのハンカチを両手で握りしめ、時折口元を押さえている。
降りざまに「頑張ってくださいね」と声をかけると、蚊の泣く声を振り絞り、丁重なご挨拶。
まあ、いろんな人がいるもんです。「いやぁ〜、電車通勤って、楽しいですね!」(水野晴郎風で)