夏の風物詩として、街のあちこちに国産のイチゴ、ベリー、チェリー、そしてスナップエンドウが山のように摘まれた露店が出ます。地元の人は、買った袋をぶら下げて、損まま食べながら帰って行ったりします。
行きつけのスーパー前にも出ていたので、せっかく習ったフィンランド語の練習も兼ねてイチゴを買い求めてみましたが、大失敗をしたので告白しておきます。
露店で売り子のお姉さんにあいさつして、「イチゴある?」(すぐ後ろに積んであるのが見えてても,聞く)、「これ、国産?」というわかりきった質問も、敢えてする。味見もさせてもらう。うん、うまい。そして値段を尋ねる。教科書どおりの展開。
値段の説明では、外国人への何の配慮も遠慮も感じられない早口の答えの中から、”viisi”(5)という数字が聞き取れて、iso(大)、pieni(小)っていうのも聞き取れた。確認のやりとりをするほど習熟していない。大が5ユーロか?と大胆な推理と野生の勘で、えいやっと「大」を注文。
支払いは現金のみだって知ってたけど、せっかく習ったので、カードで払えるかどうかも聞く。想定どおり、払えないという答え。ここまでどうにかフィンランド語で乗り切り、キーホルダーに潜ませていた50ユーロ紙幣渡したら、15ユーロのお釣り。

ショックのあまり撮影のタイミングを逸し、お裾分け後の状態。この箱にいっぱい入って35€(約4200円)。
「え?」と思ったけど後の祭り、お姉さんはニコニコしながら、どどーんとデカい箱入りのイチゴをテーブルに。うれしそうなニコニコ顔に負けて、今更引き下がれず、デカい箱抱えて下宿に帰りました。
そうか、「5」は「35」の「5」だったか。やれやれ。数字はいくら練習しても苦手。これは、教室の偽初心者にも多い悩みのようです。時間をかけ失敗を積み、身銭を切って(苦笑)学ぶしかないな。
ワンルームの下宿が、あっという間にフルーティな香りに包まれました。お裾分けするにも、近所づきあいもないし、どうしよう?こんなに食ったら腹壊すし、食い終える前に痛み始めます。
ふと、帰り道に通った行きつけの床屋がまだ空いていて、パーマのロッド巻いたお客もいたことを思い出し、袋二つにいっぱい詰めて持参。喜んで受け取ってくれました。ついでに今後の営業時間確認したら、火曜まで休業だって。
さて、残りはジャムにするか。