長野へ実習指導

駅に展示されていた酒樽たち。うまそう。

軽井沢のちょっと先にある高校で実習中の学生の授業を、赤鬼青鬼ふたりで参観に行ってきました。

リーディングの導入にALTとの掛け合いで、ニュース仕立てのダイヤログを見せるという工夫をした授業。研究授業も、ALTとのTT形式になる予定だそうで、今回のはそのプロトタイプというもの。

実習生とALTがニュースキャスター役となり、教科書で触れられているimmersion programのことについて紹介、そのあと2名くらいの生徒に内容に関する質問をしていた。生徒たちはそれなりに聞き入っていて、終わったときは自然と拍手が起きていた。

ところが、そこから更に内容に入っていく展開かと思いきや、宿題として課してあった語義調べの確認というズッコケの展開。ならば、冒頭の復習で確認して、寸劇ニュースを聞くときの助けにするとか、生徒がキャッチしきれなかった語句を確認してから、もう一度寸劇をやってみせるとかすればよかった。

内容理解は、和英対照になっているワークシートの穴埋めをすることで確認していた。高校のテキストは分量も多いので、内容理解に凝りすぎて時間を浪費して、練習時間を食いつぶすより、潔く日本語訳に対応した英文をしっかり確認し、読めるようにすることにフォーカスしたほうが賢明だといえる。その点、やはり教師根性が出てしまい、日本語訳に穴が空いていたり求めすぎていた感じがする。

その後の練習活動は、ALTによるコーラスリーディング、ALTらが巡回しながら生徒ペアでのsight translation、一文ずつ指名しての音読と続き、かなり念入りに練習が展開されていた。が、残念だったのは、ALTによるコーラス音読やペアのsight translationではほとんど指導が入らなかったことと、逆に一文音読では読んでいる生徒に近づいてしまい、その生徒ばかりに指導が入り、その他の生徒が放置状態になってしまったこと。

THやR/Lなど音素レベルの指導の試みはあったが、その生徒だけにかかりきりになり、全体へフィードバックされていなかったことが最大の問題点だったように思う。そこが改善されるだけで、全員が緊張感と意識を持って練習に望めたはずだ。

細かいことを言えば、

・モデル音読しながらウロウロするな
・単に訳語を確認して意味がわかったことにするな
・英語で出した指示をすぐにいちいち日本語で言い直すな
・音読や発言をさせるとき生徒をいちいち立たせるな
・指名は発問のあと、全員が考えるチャンスを作ってから
・「時間が余ったので」みたいな生徒の注意力を削ぐ発言をするな

みたいなことはあるけれど、残りの実習期間もいろいろ試行錯誤し、研究授業では達成感を味わえるといいね。

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