この日は、バチカンがメイン。バチカン美術館から、サン・ピエトロ大聖堂下のネクロポリス見学、大聖堂を拝観、昼食後は東側にある別のネクロポリスへ。最後はサンタンジェロ城で締めくくりという行程。

朝食
美術館ツアーの集合時刻は7:30、宿からは歩いて10分程度なので、途中早朝から開いているカフェでさっと朝食を済ませることに。カプチーノとパニーニを注文してテラスで待つが、パニーニの選択は失敗。パニーニは朝から食べるもんじゃないのか、準備にやけに時間がかかった。さっさと出来合いのクロワッサンなどで済ませておけばよかった。
うっかり水をホテルに忘れてきたので、店で1本買い求め、ちょうど出来上がってきたパニーニをナプキンで包んで持ち帰り、歩きながら食べる。
バチカン美術館
バチカン美術館前の集合場所には7時過ぎに到着。まだ人もまばら。一応門の中の守衛に聞いたら、外で待ってろと。
テキサスのダラスから来た若いカップルと、ニューヨークから来たティーン連れのお父さと話が弾む。互いにそれまでのイタリア観光について情報交換など。
やけに早めに集合させる割には、開始時刻15分前にようやくチケット確認と入場。せっかく出したパスポートもほとんどチェックしてない。でも一応ドアの向こうは外国。
美術館の入り口を入って、中のカウンターでチケットを改めて見せると、グループ記号が書かれたチケットを渡されて、グループごとのカウンターへ。残念ながら若夫婦と親子連れとはお別れ。カウンターで名前をチェックされ、イヤホンを渡される。やがてガイドが番号の書かれた旗を持ってマイクチェック。
出発して上の階に行くと、大きなタッチスクリーンモニタを囲んで、システィナ礼拝堂のフレスコ画を中心に解説。ガイドの英語自体は聞きやすいレベルだったが、ピンマイクを手に持って喋るのでノイズや息がかかり聞きにくい上に、背後では次から次へ別のグループが歩いて行くのでかなり騒然とした感じ。モニターを使って細部を拡大したりしながらの解説はとてもわかりやすかったけど、ちょっと長かったかな。でもシスティナ礼拝堂のフレスコ画はそれだけ見どころが多いってことか。





所々で立ち止まり、見どころや背景などを紹介しながらグループでまとまって進んでいく。あちこちに置かれた大理石彫刻がいかにミケランジェロのフレスコ画に影響したかや、ラファエロによるアテネの学堂が描かれた部屋では誰がどこに描かれているか、Guns&Rosesのアルバムのジャケットに使われている部分などを解説してくれた。






興味深いと思ったのは、地図のタペストリーがずらりと並べられた部屋。初期の頃は教会自体がまだ天動説に立っていたため、北という方角が上になっておらず、イタリアやシシリア島も南北逆さまに描かれていたが、やがて近代に入ると北が上が標準になり、現代と同じような配置になってきたこと。


最後に辿り着くシスティナ礼拝堂に上がる前には、大きなトイレやカフェテリアがあり、そこからはツアーは解散して各自拝観という流れ。出口への行き方をざっと説明されて以後は個別行動。ツアーでは回らなかったところも好きなだけ回れるようになっている。
礼拝堂内は撮影も通話も禁止。入る前に帽子を脱ぐように注意されたが、女性の帽子は不問。中は携帯が鳴ったり、撮影しようとして注意されたり、結構騒々しくて、あまりにうるさくなると守衛が静粛を呼びかけるほど。
礼拝堂の左右の壁沿いにはベンチがあって、しばし脚を休めたり、座って堂内を眺めたりできるようになっているが、やはり天井画を見るには立っている方がよく見える。でもすぐ首が疲れてきて、こんなことを高所で4年もやっていれば、首もおかしくなるだろうと、ミケランジェロの苦悩が偲ばれる。



あまり礼拝堂に長居している時間もなく、出口へ。出口はショップの奥の方にあってわかりにくい。突き当たりにエレベータがあり、その手前にグルグルの螺旋階段もある。急ぎ足での螺旋階段はちょっと後悔した。美術館からは、入り口と同じところで「国外」へ出される。サン・ピエトロ大聖堂には直接回れない。外に出たら、朝とは比べ物にならないくらいの大混雑。
暑い日差しの中、日陰を選んでぐるっと外壁沿いに大聖堂まで歩いて行く。
サン・ピエトロのネクロポリスから大聖堂へ
集合場所がわかりにくい。大聖堂に向かって左側にあるゲート付近、独特の制服を纏ったスイスガードが二人立っているところが集合場所らしい。近づいてみても、セキュリティチェックが見えにくいため気づきにくい。先客はテキサスから来たおじさん一人。しばらく立ち話。
スイスガードの若者は、指定時刻ごとに次々とやってくる観光客の挙動や発する言葉で、何語のツアーの客かを見極めているようだ。そんな訓練を受けているとは思えないが、英語、ドイツ語、フランス語、もちろん母語はイタリア語だろうけど、それぞれかなり流暢に喋っていた。
自分のチケット確認のときにはちょっと意地悪して、どこ出身だと思う?って質問したら、米国?という不正解。テキサスおじさんとずっと喋っていたからそう勘違いしたのか。
予定時刻近くになり、英語ツアーの一行が中に通され、また別の場所で待機せよと。皆日陰に身を寄せて待つ。ここでもテキサスおじさんに加え、フロリダ出身の青年と話が盛り上がる。
やがてガイド登場して挨拶。日向の方に招かれ、そこでしばらく解説。暑さで参ったが、解説の終盤でなぜそこに集められたのかが明かされた。現在の大聖堂やオベリスクが建つ前の、元々のオベリスクが建っていた場所を示す石碑が地面に埋め込まれていた。説明だけでも日陰でしてほしかったけど。
それから大聖堂の地下にある墓地へ降りていく。かなり狭い通路で、所々の墓室が公開されている。時代によって少しずつデザインや造りが変化する様子を説明しながら進んでいく。最後のハイライトは、初代教皇の聖ペテロの墓。そのすぐ近くには礼拝堂があり、その天井には丸い鉄格子になっているところがあり、そこから大聖堂のコーポラが見えたときは結構感動。さらにちょうど礼拝が行われていてオルガンの演奏が聞こえてきて感動が倍増。上の階には歴代教皇の墓があり、そこからさらに上がると大聖堂に出る。


しばし大聖堂内外を拝観。教会はどこもそうだが、流石にカトリックの総本山だけあって、荘厳で大きい。特に女性の肌露出にはとても厳格。中には注意書きを事前に読んでショールを持参していた女性もいたが、そうでないと、白い薄手の布を羽織らされたり、不織布のポンチョのようなものを着せられていた。男性も自分を含めて長ズボンの人が多かった。




広場に出ると、映画やニュースなどでよく目にする高いオベリスクのある風景。大聖堂に向かって左側には、トイレやショップ、郵便局があり、ここから絵葉書などを発送することもできる。
昼食
次のツアーは大聖堂と反対の東端からのスタートだったので、そのあたりで大聖堂を眺めながらテラス席で昼食を、と思っていたが、何しろ暑すぎ。36度越えの暑さの中フラフラと歩いていたら、店の前の看板にぶつかった。見るとそれなりっぽいので、店内へ。詳細は別記事で。
時間調整の散策
余裕を持って店を出て、周囲を散策して時間調整することにしたものの、暑すぎてすぐにスーパーへ避難。そこでグリコの面白い銘柄のポッキー発見。ヨーロッパでの好みに合わせたポッキーは、Mikadoという名前で売られている。これはヨーロッパでよく知られている棒を崩さず引き抜いていくゲームにちなんでつけられた名前らしい。ポッキーがその棒によく似ているのだとか。他にも、味の素が出しているOyakataという名前のインスタントラーメンとか、蜂蜜入りの緑茶とか、色々と面白いものが見つかる。旅行先ではこういう地元のスーパーを覗くのがいい。




さらに散策するがものすごい暑さ。集合場所すぐ近くのバーガーキングで水を購入してトイレを済ませて待機。水が有料というのは日本的には違和感があるが、逆に言えばハンバーガー買わなくても、水の料金2ユーロ弱で店にいられるのはありがたい。


凱旋のネクロポリス(Necropoli della Via Triumphalis)
指定された門の前に集合。幸い塀沿いは日陰。朝だと日向か。指定時刻の10分前でまだ数名。間際になって、オーストラリアかイギリスと思われる若者4名の集団が到着、閉まっている門を見てリーダー格の青年が慌てふためき、彼女に八つ当たりで険悪ムード。すぐに門が開いたのを見て安心したのか、幸いすぐ仲直り。うん、青春。
門が開くと氏名とパスポートの確認が行われ、中に通される。なんと、門の中は地下駐車場。閉門するまでの間、入り口で待たされる。ガイドと世間話をすると、かなりイタリア語のクセのある英語。



駐車場の奥にあるドアから遺跡内部に入ると、中はものすごい湿度。サン・ピエトロのネクロポリスと違って、こちらは庶民の墓地跡。時代が異なる霊廟が多く発掘され、埋葬の変遷がわかる。興味深いのは、復活を信じるキリスト教では火葬ではなく土葬が理想的だが、キリスト教以前では火葬が基本だったらしい。古い霊廟は、日本の墓と同じように霊廟の中に骨壷が複数収められている。
外国で英語のガイドツアーに参加すると、大抵その国の母語話者で英語がある程度できるガイドが付く。人によってはかなりお国訛りの強い英語のことも多く、慣れるまでに時間がかかるが、その国の言語の特徴が垣間見られて面白い。
サンタンジェロ城へ
事前に時間指定のチケットを購入したサンタンジェロ城は、徒歩10分ちょっとのところにある。予定よりかなり早く着いたが、問題なく通してくれた。
元々はローマ時代に皇帝の霊廟として建てられたものが、軍事要塞として活用されたり、教皇の避難所として使われたり、監獄として利用されたりして現在は博物館となっている。




ここも『天使と悪魔』の撮影現場になっていて、追い詰められた犯人がバチカンに通じる城壁を逃げていくシーンに使われた。
上のテラスからは市内が一望でき、バチカンを見渡せる席に陣取ってビールを飲む。お通しについてきたオリーブもうまかった。


宿に戻りリセット後、夕食へ
宿までは徒歩15分ほど。シャワー浴びて休憩し、夕食は近所のピンサ屋さんへ。詳しくは別記事で。
スーパーで買い物してから宿に戻り、翌朝の出発のために荷造りを済ませて就寝。







