タンペレ市美術館「手塚治虫展」

タンペレ市美術館で開催されている、手塚治虫展を観てきました。IMG_8004
 
9月7日の開展当日は研究家の講演などもあったのですが、さすがに混んでるだろうと思って外しました。こちらに来てから、すっかり人混み嫌いになっちゃいました。そういえばその日は、街のあちこちでマンガやアニメのコスプレびと(コスプレーヤー?)がうろうろしてました。
 
もともとマンガ愛読者ではないし、正直手塚作品にも、いくつかのマンガやアニメ作品を除いてのめり込むことはなかったのですが、手塚治虫の生い立ちから漫画家になるまで、そして晩年、また作品の変遷や思い入れなど、とても勉強になりました。ブラックジャックなども読んだことはなく、この展覧会で初めてマンガを目にしました。

IMG_79881,2階が手塚の作品解説と原画展示とビデオ上映、地下が京都国際マンガミュージアムと京都精華大学国際マンガ研究センターによるマンガマニアという展示でした。フィンランドの博物館美術館はどこもそうですが、とにかく空いているのがいい。広々とした展示会場に、私を含めて同時には10名もいないという、贅沢すぎる観覧環境。日本ではあり得ないです。
 

作品などの解説はフィンランド語と英語で併記されていました。確認はしませんでしたが、恐らく解説の日本語訳資料も壁のポケットに用意されていたと思います。

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「日本のマンガは右から左に読まれます」と。

ここで今更私が手塚治虫論をぶっても仕方ないので他に譲りますが、個人的に印象に残った点は、
  • 晩年になっても手塚は自分の作品を生み出すのにものすごく苦労してプレッシャーを感じ、あれこれ試みて苦しみながら作品に取り組んでいたと言うこと。これはビデオ映像の中で、手塚自身がそのように述懐していました。
  • 鉄腕アトムやブラックジャックなどにも社会的なメッセージは含まれていますが、ブッダや火の鳥など、生命や人生に関する哲学的なテーマを正面から扱った作品にも取り組んでいたこと。
  • 展示されていた原画を見る限り、現在のような擬音や効果音のようなセリフではなく、読むに耐える内容のセリフが吹き出しに詰め込まれていること。
  • 原画を丁寧に見ていくと、所々に、果たしてフィンランドの参観者にわかるのだろうかと思われる小さなギャグが含まれていたこと。手塚治虫の交友関係の広さと、お茶目なところがうかがわれます。

この展覧会、11月12日からは新たな展示内容になるそうです。関連イベントなども多く、相当力のこもった展覧会です。
記念に、展覧会の展示作品リストが付録された、フィンランド語版のアトムを買い求めました。フィンランド語の勉強になるかな。
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