フィンランド語初級講座開始

学期終わりも近く、あいにく所属先のタンペレ大学では既にフィンランド語入門の授業は開講されていないので、バスで20分くらいのところにあるコミュニティカレッジで開講されている講座に日本から申し込んでおきました。

sm1-cd5〜6月にかけて、月火木の週3日17:00〜19:30の2時間半、全18回というかなり集中したスケジュールで、受講料は69€(8700円)。教科書はSuomen mestari 1という初級の教科書。この1〜5章までの、ほぼ半分を授業でこなす予定です。

なんと、無料で音声が聞けるようになっているので、興味のある方は聞いてみてください。

Suomen mestari 1音声 (Kappale 1というところがUnit 1の始まりです。)

まずは、これまで受けた2回の授業について報告します。

初回

5月2日がいよいよ最初の授業。バス停を降りて徒歩1分もしないところに校舎らしき建物が見えますが、入り口がわからず。もうひとり冷たい風に吹かれて電子タバコを吸いながら立っている青年に聞くと、彼も受講生だそうです。ふたりで校舎の周囲を歩いて行くと、正面玄関にしては非常に控えめなドアがあり、そこから中に入れました。IMG_5805

先日中学校を見学に行ったとき、先生が来るまで生徒は廊下で待っていたのと同じように、皆さん教室の外で待機。

担当の先生が到着して皆さん教室へ。知らない人の集まりなので、シーンとしてます。

先生がいきなりフィンランド語で何か言い始めましたが、ちゃんと英語でも同じことを繰り返してくれました。それでも、やはりわからないことは恐いもんです。出席を取り始めると、「ウゥ〜シマサ アヴァ〜ィ」と。そう、フィンランド語ではYは「う」、Jは「ぃ」と読まれます。英語で”Here.”とお返事。

すると、数人目の女性は”On!”と。え?あ、そう?フィンランド語ではbe動詞に相当するollaの三人称形を使って答えるのね。というか、なんでそんな答え方知ってる人が、「初級」の授業に来てるわけ??

そのうち、なにやら先生とフィンランド語でやりとりする受講生も。おいおい、どうなってるんだ?

後でわかったのは、多くの人はかなりの期間フィンランドで生活していて、長い人は7年目だとか。この国に来て数年間などという受講生はざら。逆に、そんな長期間、フィンランド語マスターせずに生活できたなんてすごい。それだけ英語が通用しちゃうんでしょうね。

初日は授業の進め方の説明を主に英語で行い、簡単な挨拶を学習。いろいろな挨拶場面の映像を見て、出てきた挨拶で覚えているものを答えていくのですが、すごい勢いで次々と答えが出てきます。

一応、昨年からちょっとずつではありますが、アプリなど使って単語や語句を覚える努力はしてきていたので、まったく何もわからないわけではなかったのですが、そんなのはどうでもいいくらい皆さん蓄積した知識がすごい。

さらに、「この場合のこの挨拶は、こういう言い方も聞いたことがあるけど、それではダメか?」みたいな、映像には出てきてもいないことまで質問が出る始末。完全に置いて行かれてました。まあ、何年もフィンランド語が飛び交う中で生活していれば、そういう表現がいくつも耳に残っていても不思議ではありません。

先生もその辺の能力差はわかった上で、進んでいる学習者のそういう質問にも丁寧に答えていましたが、本当の初心者にとっては目が回る展開でした。あっというまに、板書代わりに書き出していったPowerPointのスライドは、いろいろな挨拶でいっぱいに。「このどれを使ってもかまいませんから…」って言われても、こちらは圧倒されるばかりで困っちゃいます。

日本の小学校でいろいろな授業を受けてきて能力差がある児童が中学校に入ってきたとき、英語の教室では同じようなことが起こるんだろうなと、自分の置かれた立場から共感できました。

入り口で一緒になった青年は私の隣に座っていました。彼はエストニア出身で、エストニア人はフィンランド語もかなりの度合いでわかるらしいです。一応自分の状況を説明してどのレベルを取ればいいか問い合わせたそうですが、どういうわけかこの初級クラスに入ってきたとのこと。何かにつけ彼が助けてくれて助かりました。

反対の隣には、イギリス人のおじさん。フィランドに来てまだ2ヶ月目らしく、私と同じように苦労しているようでした。その隣は、フィンランド人の奥さんとアメリカで出会って結婚、フィンランドに引っ越してきたばかりのデカいアメリカ人青年。アメリカンなノリに親近感を感じます。この三人とは、自己紹介をする練習をしてすぐ仲良くなりました。

その他の受講生は、中東や東欧からの移民らしい人が多数を占めていました。最低限のフィンランド語ができないと仕事を得るのも難しいそうなので、皆さん真剣。日本でよくある趣味の英会話教室とはまったく違った雰囲気です。

毎回の授業後には、その日の学習内容概略や宿題、授業で使ったスライド、授業内容に関連したQuizletのリンクなどが授業ブログに掲載されるので、それを使って復習したり、欠席した場合は各自キャッチアップすることになっています。

第二回

まずは前回の復習から。簡単な挨拶と、名前を聞く、答えるなどの練習。

そこからいきなり、隣の人の名前も言ってみよう!と、三人称の代名詞hän(彼あるいは彼女)が紹介されました。早い展開。代名詞を入れ替えるだけじゃダメで、動詞も形が変わります。いよいよ来たか、動詞の変化形。ま、このあたりまでは英語のbe動詞と同じですね。

ところが、変化するのは動詞だけじゃありません。では、ペア同士で紹介し合いましょう、と主語が複数になると、今まで使っていたkuka(「誰」)という疑問詞も、主語に応じてkeitäと変化するという恐ろしい展開。

な、なに??kukaがkeitäに??息子の名前と同じじゃん、などと余計なことを考えていたら完全に振り落とされてドギマギ。皆の前で言う順番が回ってきたけど、しどろもどろ。ま、仕方ない。幸い、クラスも温かく見守り応援してくれる雰囲気なので救われます。

おもしろいなと思ったのは、hänという人称代名詞は単数であるというだけで男女を区別しないこと。「小説などでいきなり出てきたらどうやって男女を知るんですか?」という質問が出てましたが、先生はしばし考え、「場面かなぁ、状況?う〜ん、まあ、区別しないわね」と(おいおい)。どうやら、男女どちらにも使える、というより、男女を区別してない、という感覚か。

次は曜日。月曜から日曜まで、週末やウィークデー、明日、明後日、逆に昨日、おとといに相当する表現がどさっと。しかも、曜日の名詞は、「月曜に」という意味で使われるときには、英語のように前置詞がつくのではなく、例えばmaantai「月曜日」がmaantaina「月曜に」となるように、語自体の語尾が変化します。書くときに、つい、曜日の名前を大文字で書き始めてしまって、あ、英語に毒されてると、ハッとしたりします。

とどめは数字。1〜10に加えて、11〜20までもドサッと学習。最後は机を片付けて、みんなで輪になって数字でフルーツバスケットのようなゲーム。自分の数字が決まっていて、中央にいる鬼が二つ数字を言ったら、その該当者と鬼が場所を移動、取り残された一人が次の鬼になる、というルール。どういうわけか、何度も中心にはじき出され鬼になる人がいる一方、私のように一度も鬼にはならなかったので、ひたすらリスニングに終始した学生も。ゲームってのは、やはりどんな学習を引き出せるか、コントロールが難しいですね。

カテゴリー: フィンランド パーマリンク

コメントを残す